インターネット掲示板への自分の書き込みを削除するには? 法的リスクと弁護士へ相談すべき理由も解説

インターネット掲示板への書き込みは、匿名で行っているものの、投稿ごとにIPアドレスが残ります。管理者側はIPアドレスを把握しているので、書き込みにより誹謗中傷等による権利侵害を受けた人は、発信者情報開示請求等の手続きを行うことで、投稿者を特定することができます。
インターネット掲示板の書き込み内容によっては、民事責任や刑事責任を追及されるリスクがあります。
そのため、自分の書き込みが誹謗中傷に当たるのではないかと後悔している方は、早めに削除することが大切です。
この記事では、
- 法的リスクのある書き込みはどのようなものなのか。
- インターネット掲示板の自分の書き込みを削除する方法
について解説します。
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インターネット掲示板への書き込みは匿名投稿なのか
今は、SNSで誰でも意見や情報を発信できますが、5ちゃんねるを初めとするインターネット掲示板の利用は衰えていません。
インターネット掲示板へ書き込みする方の多くは、匿名性の高さに利用価値を見出していると思います。
SNSも匿名での発信は可能ですが、利用前にメールアドレスの登録などが必要なので、自制する方も少なくないと思います。
一方、インターネット掲示板はメールアドレスなどを登録しなくて良いケースが殆どで、アクセスすれば、すぐに書き込みができます。
そのため、完全に身元を伏せて匿名で投稿できるものと勘違いしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、インターネット掲示板の管理者は、投稿ごとにIPアドレスを把握しています。
そのため、誹謗中傷等の書き込みにより、権利侵害を受けた人は、発信者情報開示請求等の裁判手続により、管理者に対してIPアドレスの開示を求めることもできます。
IPアドレスの開示を受けた後は、プロバイダーに対して投稿者の個人情報の開示を求めることができます。
このようにして、インターネット掲示板への書き込みをした個人を特定することが可能なのです。
インターネット掲示板への自分の書き込みを削除すべきケースとは?
誹謗中傷の被害者がインターネット掲示板への書き込みをした個人を特定した後は、民事上の慰謝料請求や刑事告訴を検討するのが一般的です。
この場合、インターネット掲示板への書き込みをした人は、数十万円から数百万円といった損害賠償請求を求められることがありますし、誠意に対応していないとみなされれば、刑事告訴後、逮捕、起訴されて、前科が残るリスクもあります。
こうしたリスクを避けるには、誹謗中傷等にあたる書き込みをした自覚があるなら、早期に自分で削除すべきです。
インターネット掲示板への自分の書き込みを削除すべきケースは次のとおりです。
- 名誉毀損にあたる書き込み
- 侮辱にあたる書き込み
- 信用毀損、業務妨害等にあたる書き込み
- 他人のプライバシーを侵害する書き込み
名誉毀損とは、具体的に人の評価を低下させるような事実を書き込んだ場合です。例えば、「Aさんは不倫している」といった内容です。
侮辱とは、事実を示さずに侮辱した場合です。例えば、「Aさんは頭がおかしい」といった内容です。
信用毀損、業務妨害等とは、真実ではない書き込みにより経済的な信用を毀損したり、社会活動を妨害した場合です。例えば、「Aさんの飲食店で出す食材にはネズミが混在している」、「Aさんの店に爆弾をしかけた」といった嘘の書き込みをすることです。
これらの書き込みは、いずれも刑法上の犯罪行為に当たるため、被害者側が刑事告訴する可能性があります。もちろん、民事上の損害賠償請求も受けます。
他人のプライバシーを侵害する書き込みは、刑事罰の対象ではありませんが、民事上の損害賠償請求を受けるリスクがあります。
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書き込みを削除する方法はインターネット掲示板ごとに異なる
インターネット掲示板への自分の書き込みを削除するには、管理者側に削除依頼を出す必要があるのが一般的です。
管理者側へ削除依頼を出す必要があるインターネット掲示板は次のとおりです。
- 爆サイ
- 2ちゃんねる(2ch.sc)
- 5ちゃんねる(5ch.net)
- 雑談たぬき
- ホスラブ
- ガールズちゃんねる
- したらば
インターネット掲示板によっては、削除依頼の内容が公開されているケースもあります。
例えば、ホスラブでは、専用フォームから削除依頼を出しますが、その内容は誰でも閲覧できるようになっています。
そのため、削除依頼の文章に個人情報やプライベートな内容を記載しないように注意しましょう。
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インターネット掲示板の書き込みの削除依頼を出すときのポイント
インターネット掲示板への自分の書き込みの削除を管理者側に依頼する際はいくつか押さえたいポイントがあります。
根拠を示す
インターネット掲示板の書き込みの削除は、掲示板の利用規約に違反している内容だったり、相手の権利侵害に当たる内容の場合のみ受け付けているのが一般的です。
そのため、インターネット掲示板の管理者側に書き込みの削除依頼を出す際は、その理由を明確にすることが大切です。
利用規約違反であれば、どの条項に該当しているのか示しましょう。
権利侵害に当たる場合は、「この投稿の表現は名誉毀損に該当します」という感じで法的根拠を示しましょう。
反省の言葉を入れる
自分の書き込みであることを明かして、削除依頼を求めるなら、削除依頼の文章に反省の言葉を入れると対応してもらいやすいことがあります。
削除依頼後はしばらく待つ
管理者側に削除依頼を出しても、即日対応してくれるとは限りません。
インターネット掲示板の書き込みの削除は、削除人というボランティアが対応していると明記している掲示板もあります。
また、96時間というように削除までにかかる時間を公開しているインターネット掲示板もあるので、その時間内は待つしかありません。何度も繰り返し削除依頼を出していると迷惑行為とみなされて対応してもらえなくなることもあります。
インターネット掲示板の書き込みの削除依頼に対応してもらえない場合は?
インターネット掲示板の書き込みの削除依頼を出しても、対応してもらえないこともあります。
このような場合は、すぐにネットトラブルに詳しい弁護士に相談しましょう。
弁護士に相談すれば、次のような対応をしてもらえます。
- その書き込みを放置することのリスク判断
- 弁護士による削除依頼の代行
- 法的手続きの利用の検討
一つ一つ見ていきましょう。
その書き込みを放置することのリスク判断
インターネット掲示板の管理者が書き込みを削除しないのは、その投稿に問題がないと考えている可能性もあります。
しかし、インターネット掲示板の管理者は、法的リスクについて慎重に吟味しているとは限りません。不安な場合は、すぐに弁護士に相談しましょう。
ネットトラブルに詳しい弁護士なら、民事責任や刑事責任を追及される可能性がある書き込み内容なのか正確に判断できます。
弁護士による削除依頼の代行
インターネット掲示板によっては、弁護士から削除依頼が出された場合は、優先的に対応する旨を明記しているケースもあります。
そのようなインターネット掲示板の書き込みを削除したい場合は、最初から削除実績のある弁護士に依頼した方が迅速に削除してもらえる可能性が高いです。
裁判手続の検討
弁護士が依頼しても、インターネット掲示板の管理者が書き込みを削除しない場合は、裁判手続の利用を検討することもあります。
具体的には、裁判所に削除の仮処分を申し立てて、裁判所からインターネット掲示板の管理者に対する削除命令を出してもらいます。
ただ、裁判手続の利用には、多少の費用がかかるため、弁護士とよく相談してください。
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インターネット掲示板の書き込みを削除する代行業者には要注意
「書き込み 削除」で検索すると、掲示板の書き込みの削除依頼を代行するという業者がヒットします。
しかし、インターネット掲示板の管理者に対して、書き込みの削除依頼を行うことは、法律事務に該当するため、弁護士資格を有していない業者が削除依頼を代行している場合は、弁護士法72条違反の非弁行為に該当します。
インターネット掲示板によっては、代行業者からの依頼は受け付けていないと明示しているケースもあります。
それにもかかわらず依頼してしまうと、代行業者に大金を支払って失敗してしまうといった消費者トラブルに巻き込まれてしまうこともあるので注意してください。
まとめ
インターネット掲示板に誹謗中傷等に当たる書き込みをしてしまった場合は、放置すると、民事責任を追及されたり、刑事告訴を受けるなど、様々なリスクを抱えてしまうことがあります。
こうしたリスクを避けるためには、インターネット掲示板の自分の書き込みを早期に削除しましょう。
それぞれの掲示板に示された削除手順に従って、削除依頼することで削除できることもあります。
難しい場合は、できる限り早く弁護士にご相談ください。
弁護士にご相談いただければ、書き込み内容のリスクを正確に判断できますし、削除が必要な場合も迅速に対応します。
弁護士法人法の里は、インターネット掲示板の書き込みの削除などのネットトラブル対応実績が多数あります。まずはお気軽にご相談ください。
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